nekoyanagi0777’s diary

僕の/私の 脳内メモリー

オレンジ色のアイシャドウを買った

今日は待ちに待った?キャリア個別相談の日。

16:00〜17:00を予定している。

最後に個別相談をした日から2ヶ月が経った。

果たしてMTSM先生は私を覚えているだろうか。

この2ヶ月で沢山質問を用意してきた。

しかしとてもじゃないが1時間では無理なので小出しにする予定。

 

 

 

ピアノを練習してからキャリアセンターへ向かった。

「こんにちは、、」

先生、私を覚えているかい?のような顔つきで恐る恐る挨拶をして始まった個別相談。

「覚えてますか」「あったりめーよー」「よかったです、"KSM先生の追っかけ"で覚えて下さい」前回話した、自分を変えてくれた恩人の先生の名前を使って自分のキャッチフレーズを咄嗟に作ってしまった。「この2ヶ月何があったかから教えてよー」自分のキャリアカルテはあるものの、2ヶ月もあいていて、他の学生も沢山いるはずなのに、さも2ヶ月間ずっと待ってたよと思わせるようなコメント。そこからこの人にとってこの職業は天職だなと思ったり。他の学生にもこんな神対応なんだろうなと思うと得意のジェラシーを感じたり感じなかったり。

そんな個別相談、自分の気持ちがせいて時計の針は やる気の証 、16:00の5分前を指していた。

今回相談したいのは自己分析とインターンシップ決めについてだった。

 

まずはここ2ヶ月の色々を話した。

音楽を通して基礎が如何に大切かを気づき、培った基礎でピアノの練習も前より上手くワークするようになり、大学で培った分析力は上手くいかないパッセージが何故上手くいかないかの原因究明に役立ち、教員採用試験に向けては苦手な数学をどうにかしようとした時に分析力を活かして効率よく自分に合ったスタイルで勉強をするべく、人と共にアウトプットインプットを重ねてやる方法を実行したり、音楽を通して学んだ基礎の大切さを振り返り、妹と問題を説きながら基礎を叩きむなどしてますなどと話した。

M先生は、ほう、いいね、いいね、と言いながら聞いてくれて、「そうやってどんどん繋がってるの凄いね、2ヶ月...すごいねぇ!」と話してくれた。

自分でもよくやったぞ!とは思っていたが、他の人から言葉として改めて言われるとやはりよくやった、と思う。

 

そして自己分析について相談をした。

今まで自分なりにやってみた自己分析、友達にやってもらった他己分析などを一通り見てもらったり、自分が日常で思う自分の話を聞いてもらったりした。

自分的には自己分析はうまくいってると思ってなくて、その結果を企業・インターン選択にどう活かせばいいかも明確ではなかった。

でも自分が働きたくない環境、嫌だと思う業務形態、自分の得意なこと4つほどを総括して、こんな職種はどうだろうと思うものは無いこともなかった。

自分的に合いそうだなぁと思う職種はないの?と聞かれたのでそれをぽろっと話してみた。

「大学で音楽を通して培った分析力、昔から得意なコミュニケーション能力、何かを創作しようとするとまず他と違うものを、というところからスタートするクリエイティビティ、チームに指示を出すリーダーシップ能力、、、、こんなところでマーケティングはどうだろうと思ってて。」

すると、いつも全てを悟ったような目で世の中を見ていそうなM先生は驚いた顔で言った。

「実はね、3月から話を何回か聞いて、そして今日、2ヶ月間の色々な成長を聞いてね、営業以外の言葉が見つからなかったんだよね。だからマーケティングって聞いてびっくりしてる。」

何百人もの学生のキャリアを見てきた人が言うその言葉は、自分の考えていたことと合致していたということも相まってもう至高の言葉となっていた。

そんなこんなで今回の相談も良い時間だった。

 

 

 

そして内定報告書を見せてもらおうと別室へ移動した時だった。

「、、、っはぁっ!こんにちは、、!」

KSM先生がいた。

KSM先生を見た瞬間これは奇跡だと思った。

いや間違いない、感じ始めた寂しさを忘れようとするとたまに来るのだ、こんな奇跡が。

いつものように会っていたらそんなに感動は薄かったかもしれないが、いかんせん3年生は先生の授業が無い。会うとすればあの4階でばったり会うのを心待ちにするくらいしか。

 

「キャリア、、?なんか行かないといけない大きな講座?」

 

「いや個別相談です」

 

「へぇ、、えらいね」

 

「まぁ、、、えらいっすね」

 

「、、、」

 

「、、、え、なんですか」

 

「いや、ただ見守ってるだけですよ」

 

「見守ってるだけ、、、そうですか」

 

私がKSM先生を見つけてぎこちなく会話を始めるのを誰かが悟った目で見ているのを感じていた。

 

「言って良い?」

 

いや今回はすごくニヤニヤした目をしている。

私はM先生が言いたいことをすぐ悟った。

KSM先生は、はてなみたいな、顔をして知りたがっている。

 

「いや、、、やめ、、やめてくだ、、」

 

「KSM先生のおかげで自分が変われたって言ってたんですよ」

言ってしまった。

自分も前、直接KSM先生にまわりくどくあなたのおかげなんですよとは言ったが、他の人に改めて伝えられると何かくるものがある。

恥ずかしい。

久しぶりに恥ずかしい。

取り繕えないが取り繕おうと試みる。

 

「、、そんなことないですよ全然、いや全然そんなことなくて、あの」

 

「いやまぁそうかもしれないですけどー」

いや、KSM先生本人が自分で肯定してはいけないのだ!

やめてくれ、恥ずかしい。

M先生もそんなニヤニヤして見ないでくれ、茶化すとかそんな、やめてくれ。

KSM先生と楽しく会話が出来なくなる。

中学の頃には慣れっこだったこの感覚、もうあれから何年も経っている、免疫がない、ライフはもうほぼ底を尽きた。

 

「いやこの方は教職でもとても優秀なので...」

もうこの際、こんな褒めるセリフすらも恥ずかしい。

 

「いやもう全然、そんなことないっす、真面目なんて、そんな」

 

「就活も早いですよねぇ、えらいよね」

もう褒めないでくれ、こちらはもう本当にライフが底を尽きたのだ。

 

「あ、これこれ音大卒は武器になるってこの本ね、武蔵野の、、いいですよねー」

 

「KSM先生おすすめしてるよ、見たら?」

そんなニヤニヤして言わないでくれ、もう既に読んでいる!

 

「いやもう読んでま、、、」

 

「、、、この人はもう見てますよ」

KSM先生、そんなボソッと当てないでくれ!

なんだ、その3人称単数の"この人"って!

 

 

そんな会話を3人でやってた、これは格別に楽しかった。

4階でさらっと出会うより、こういうクロスな場面で出会う方がロマンチック感が増す。

 

KSM先生が出ていくと、M先生は「びっくりしたね」と笑いながら言った。

いやびっくりしましたよ!(色んな意味で)

 

一通り恥ずかしがって

"ちょっとだけ落ち着いた、話した内容を思い返し悶える"

 

 

 

私はこの興奮を友達に伝えたい、と思い帰り道に話そうとした。

申し合わせていたので、帰りの電車は大学の友達と幼馴染の3人で帰った。

「個別相談の後、KSM先生と会ったよ」

 

「先生のおかげで変わったんだもんねぇ」

大学の友達が言った。

 

「いや?別にそう言うわけではないし、まぁそう言おうと思えば言えるけど。」

まるで中学生だが、私は大学の友達がいるところではこういう興奮を伝えない。

いつも何も思っていないようなそぶりを見せる。

先生と会えた日は特別な日になるなんてことないように振る舞う。

 

大学の友達が途中の駅で降りた後、幼馴染と二人になると私は夢中になって話した。

こんなの本当に奇跡としか言いようがないんだよ、先生を見つけた時はもう運命だと思ってしまったよ!!

オレンジ色の幸福な気持ちを全部表現し切った。

 

 

こんな小さなことで、また私は頑張れるんだな、コスパがいい。

でもいつまでも信じていたい、私はあなたと出会うべくして出会った、あなたは私の人生にとって大切で、あなたにとっても何か意味のある存在になっていると。

 

 

 

いつだって "奇跡とは必然である。"