nekoyanagi0777’s diary

僕の/私の 脳内メモリー

死んだ本

要らない、と言われた本がこれだけあるのは、悲しいに違いなかった。

とてつもない量の本が沢山積まれている。

そしてそれを仕分けする人がいた。

死にゆく本たちはベルトコンベアーに運ばれ、随分と雑に扱われていた。

それらには、あしらいを加えて再利用される者もいれば、悲しく圧縮され運ばれる者もいた。

役に立たない、要らない者は、このように選別され、運ばれ、最後を迎えるのかと思うと人間世界と重ねないわけにはいかなかった。

 

再びあしらいを加えて生き返るという道に選ばれなかった完全に処分されることが決まった屍たち。

そこに並んでいたのは死んだ本であった。

それらを仕分ける人は、どんな気持ちで、どんなところにやりがいを見出しているのだろうか。

 

出来るだけ人の手元に届くようなものを作ろう。

辛い光景を減らそう。